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「ソフトバンクGがインテル株を約1.8%取得」「TモバイルUSは売却、オラクルは保有解消」──そんなニュースを見ても、正直、仕事と子育てに追われる40代サラリーマンからすると、
- 何がそんなにすごいの?
- うちの新NISAにはどう関係あるの?
- 結局、どの株が上がりそう・下がりそうなの?
というのが本音だと思います。
この記事では、「ソフトバンクGのインテル株1.8%取得」と「AI企業の3兆ドル投資ラッシュ」という2つのニュースを、40代サラリーマンの家計・資産運用目線で噛み砕いて解説します。
先に結論だけ言うと、
- インテル株が短期で2倍になるような「おいしい話」ではない
- むしろAIインフラにお金が集中する時代の「勝ち筋」を理解するニュース
- 個別株を追いかけるより、NISA×分散投資+AIを生活に取り込む方が再現性は高い
こんなスタンスで読み進めてもらえればOKです。
1. 今回ニュースで「何が起きたか」を一言で
まず、事実関係をざっくり整理します。
- ソフトバンクGが、インテル株を約1.8%(約8,700万株)新規取得
- インテルへの投資額は約20億ドル(1株23ドルで約8,695万株)
- その一方で、TモバイルUS株を約4.8〜4.9億ドルではなく、約48〜49億ドル規模で売却
- オラクル株は13F上の残高がゼロ=保有解消とみられる
インテルへの出資については、
- ソフトバンクGとインテルの共同リリース(2025年8月19日)で「20億ドルを出資し、普通株式を1株23ドルで取得」と公表
- その後、インテル側のSEC提出書類で「86,956,522株を1株23ドルで発行、総額20億ドル」と確認
出所:
・ソフトバンクG公式プレスリリース「ソフトバンクグループとIntel Corporation、20億ドルの出資契約を締結」(2025年8月19日)
→ https://group.softbank/news/press/20250819
・Intel Corp. Form 8-K / 2025年9月26日発行分(SoftBank向け新株発行 86,956,522株)
→ https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/50863/000005086325000159/intc-20250926.htm
また、TモバイルUS株の売却については、
- ソフトバンクGがTモバイルUS株21.5百万株を1株224ドルで売却
- 売却額は約48億ドル(4.8Bドル)、終値230.99ドルに対して約3%ディスカウント
出所:
・ロイター「SoftBank raises $4.8 billion from T-Mobile share sale, term sheet shows」(2025年6月17日)
→ https://www.reuters.com/business/media-telecom/softbank-raises-48-billion-t-mobile-block-trade-term-sheet-shows-2025-06-17/
・同「SoftBank seeks to raise $4.9 billion in T-Mobile share sale, Bloomberg News reports」(2025年6月16日)
→ https://www.reuters.com/business/media-telecom/softbank-seeks-raise-49-billion-t-mobile-share-sale-bloomberg-news-reports-2025-06-16/
これらをまとめたのが、次の表です。
図表1:ソフトバンクGの主なポートフォリオ入れ替え(2025年)
| 項目 | アクション | 株数 | 1株あたり価格 | 金額
(ドル・概算) |
備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| インテル株 新規取得 | 買い | 86,956,522株 | 23ドル | 2,000,000,006ドル | インテルがソフトバンクG向けに新株を発行し、約20億ドルを調達した取引(1株23ドル×約8,695万株)。SoftBankとIntelの公式リリースおよびSEC提出書類に基づく。 |
| TモバイルUS株 ブロック取引 | 一部売却 | 21,500,000株 | 224ドル | 4,816,000,000ドル | ブロックトレードにより21.5百万株を1株224ドルで売却し、約48億ドルを調達した取引。ロイター報道の数値に基づく。 |
| TモバイルUS株 保有比率の変化 | – | 85,360,000株 → 63,860,000株(概算) | – | – | 売却前は約7.52%(85.36百万株)保有。21.5百万株売却後は約6,386万株程度(約5.6%)へ低下するイメージ。Benzingaなどの報道ベース。 |
| オラクル株 | 保有解消(売却) | – | – | – | SECのForm 13F上の保有残高が0となっており、ソフトバンクGとしてオラクル株の保有を解消したことが確認できる。具体的な売却額は非開示。 |
内部リンク:AI投資やインデックス投資の基本は、以下の記事でも整理しています。
→ 初心者でもわかるNISA&iDeCo完全ガイド
2. 何でこんなに騒がれているの?
2-1. インテルは「AI半導体バブル」の出遅れ組だから
今のAIブームの主役は、どう考えてもエヌビディア(NVIDIA)です。GPUでAI学習・推論を回す「AIスーパーコンピュータの心臓部分」を握っている会社ですね。
一方のインテルは、
- PC向けCPUではまだ強いものの
- AI向けGPU・アクセラレータでは完全に出遅れ
- 巨額の設備投資の割に、しばらく業績は苦しい状態
そうした中で、
- 米政府がCHIPS法などを通じて最大約10%出資(補助金の一部を株式化する枠組みが報じられている)
- ソフトバンクGが約2%弱出資し、インテルの大株主の一角に加わる
──この「国家+孫さん」がインテルを支える構図が、市場にはインパクトが大きかったわけです。
イメージを掴むために、株主構成のざっくりイメージを表にしてみます。
図表2:インテル株主構成イメージ(出資後のざっくりイメージ)
※あくまで記事用のイメージデータです。実際の株主構成とは異なる可能性があります。
| セグメント | 比率(%・目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 米政府(CHIPS関連出資などを含む) | 10.0% | CHIPS法などを通じた支援・出資により、約10%前後の持分を持つという報道を前提としたイメージ。 |
| ソフトバンクグループ | 1.8% | 約20億ドルの出資により、「発行済株式の約2%弱」という報道ベースの比率を1.8%として丸めた値。 |
| その他株主(機関投資家・個人など) | 88.2% | 上記2者以外の株主全体(インデックスファンド、大手機関投資家、個人投資家など)をまとめた比率。 |
2-2. ソフトバンクGの「AIオールイン戦略」の一部だから
ソフトバンクGはここ数年、
- NVIDIA株の一部売却で利益確定
- OpenAIへの巨額出資(最大4兆円規模が報じられている)
- 「Stargate」と呼ばれる超巨大AIデータセンタープロジェクトへの参画
といった形で、AI関連に資金を総動員している状態です。
今回のインテル出資も、
「AIモデル(OpenAIなど)」+「AIインフラ(Oracle・データセンター)」+「半導体製造基盤(Intel)」
という“AIスタック”全体にソフトバンクGが関与しようとしている動きの一部だと考えると、位置づけが見えやすくなります。
3. 「3兆ドル投資ラッシュ」とは何か?
3-1. AI関連企業への投資はすでに数千億ドル規模
スタンフォード大学の「AI Index」などによると、企業によるAI関連投資はこの10年で急増しています。
- 2020年:企業によるAI投資は約680億ドル
- 2021年:ピーク時は約2,761億ドル
- 2022〜2023年:一旦減速するも、約1,890億ドル前後で高止まり
- 2024年:再び増加し、約2,523億ドルに達したと報告
出所:
・Stanford HAI「Annual corporate investment in AI is 13 times greater than a decade ago」
→ https://hai.stanford.edu/news/annual-corporate-investment-ai-13-times-greater-decade-ago
・Statista「Global corporate investment in artificial intelligence」
→ https://www.statista.com/chart/31314/global-corporate-investment-in-artificial-intelligence/
・Stanford HAI「2025 AI Index Report – Economy」
→ https://hai.stanford.edu/ai-index/2025-ai-index-report/economy
図表3:世界のAI関連企業への投資額推移(2020〜2024年・概算)
※複数の統計をもとにした概算値です。単位は「AI企業へのグローバルな企業投資(M&A、マイノリティ出資、プライベート投資等の合計)」を想定。
| 年 | 投資額
(B$) |
投資額
($) |
メモ |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 約68.0 | 約68,000,000,000ドル | グローバル企業によるAI関連投資が約680億ドルとされる年。以降、AI投資の本格的な立ち上がり期。 |
| 2021年 | 276.1 | 276,100,000,000ドル | AI企業への企業投資がピークとなり、約2,761億ドルに達したとされる。 |
| 2022年 | 189.6 | 189,600,000,000ドル | 2021年から約31%減少しつつも、約1,896億ドルと依然として高水準。 |
| 2023年 | 約189.0 | 約189,000,000,000ドル | AI Indexなどの集計では、企業によるAI投資は約1,890億ドル前後とされ、2022年比ではほぼ横ばい。 |
| 2024年 | 252.3 | 252,300,000,000ドル | 2025年版AI Indexでは、企業によるAI投資が約2,523億ドル(前年比+20%超)とされ、再び増加に転じた年。 |
このように、AI関連企業への投資だけでも年間2,000〜2,500億ドル級になっており、データセンター建設や半導体工場への投資(インフラ投資)まで含めると、今後10年で累計3兆ドル規模になる、という見方も出てきています。
3-2. でも「収益化」はまだ追い付いていない
一方で、現場の感覚としては、
- AIを使ったサービスの売上は伸びているが
- データセンター・GPUへの投資の伸びほど、利益は追い付いていない
- 「とりあえずAIに投資」フェーズから、「ちゃんと利益を出せるAIだけが残る」フェーズへ移行しつつある
つまり、「お金が先にどんどん投下されているが、回収のシナリオはまだ途中」というのが、現時点のAI投資ラッシュのリアルな姿です。
内部リンク:AIバブルとどう付き合うかは、こちらのコラムでも整理しています。
→ 【コラム】AIバブル?それとも新産業革命?40代サラリーマンの立ち回り方
4. このニュースから読み取れる「上がりそう/下がりそう」な株セクター
ここからは、「我が家のNISA・特定口座でどう生かすか」という視点で、ざっくりセクター整理をしていきます。個別銘柄の推奨ではありません。
4-1. 恩恵を受けやすいのは「インフラ側の企業」
今回のソフトバンクGの動きやAI投資ラッシュから見て、追い風になりやすいのは、ざっくり以下のレイヤーです。
- 半導体製造・設備:インテル、TSMC、半導体製造装置メーカーなど
- データセンター・クラウド:AWS、Azure、GCPなど(個人投資家は親会社の株やETF経由で触れることが多い)
- 電力・エネルギー:AIデータセンター向けの電力需要拡大の恩恵
ソフトバンクGがインテルに出資したのは、
「AIモデルの上澄みだけでなく、その下にある“工場・電気・配線”にも目を向けている」動きの一例と捉えられます。
図表4:AIバリューチェーンと恩恵を受けるセクター(代表例)
※あくまで「どのレイヤーに投資マネーや利益が集まりやすいか」を示す整理表です。個別銘柄の推奨ではありません。
| バリューチェーン | 役割イメージ | 代表銘柄例(海外) | 代表銘柄例(日本) |
|---|---|---|---|
| 電力・インフラ | AIデータセンター向けの電力供給・送配電設備・冷却設備など | NextEra Energy、Duke Energy など | 東京電力HD、関西電力 など |
| データセンターREIT・施設 | サーバーを収容するデータセンター施設・不動産 | Equinix、Digital Realty Trust など | 日本ビルファンド投資法人 など(間接的に) |
| 半導体(GPU・CPU・メモリ) | AI計算の心臓部となるGPUや専用アクセラレータ、CPU・メモリ | Nvidia、AMD、Intel、Micron など | ルネサスエレクトロニクス、キオクシア(未上場) など |
| 通信・クラウド | AIサービスを届けるクラウド基盤とネットワーク回線 | AWS(Amazon)、Azure(Microsoft)、Google Cloud など | NTT、KDDI、ソフトバンク など |
| 基盤モデル・AIプラットフォーム | ChatGPTなどの基盤モデルや企業向けAIプラットフォーム | OpenAI(未上場)、Anthropic、Cohere など | NTTデータのLLM、国内SIerの自社LLM など |
| 応用サービス(SaaS・アプリ) | AIを組み込んだ業務アプリ・SaaS・BtoCサービス | Salesforce、ServiceNow、Adobe など | マネーフォワード、freee、Sansan など |
4-2. 逆風になりやすいのは「中途半端なAIストーリー株」
逆に、今後逆風になりやすいのは、
- 「AIやってます」とは言うけれど、本業利益にほとんど貢献していない会社
- GPUコストが重すぎて、売上が増えるほど赤字になりやすいビジネスモデル
- AIブームでバリュエーションだけ跳ね上がったが、実態が追い付いていない企業
いわゆる「AIテーマ株」の中には、こうした銘柄も多く含まれます。
40代サラリーマンがやりがちなのは、
- ニュースを見て、よく調べずに「とりあえずAIっぽいから買う」
- 一時的に含み益が出るが、仕事と家事で株価を追えず、気づけば含み損
というパターン。これは「将来ストーリー投資」よりも「今の業績+財務基盤で判断」に切り替えた方が、長期的には精神的にも楽です。
内部リンク:投資の基本スタンスは、こちらの記事でも詳しく書いています。
→ 【保存版】40代からの投資の心構え ─ 「減らさない」が最大の攻め
5. 我が家ならこう動く:NISA・iDeCo・持株会との組み合わせ
5-1. コアはインデックス+AIインフラ周辺を少しだけ
我が家(40代サラリーマン家計)なら、今回のニュースを受けても、いきなりインテルやソフトバンクGの単独株をドカンと買い増すことはしません。
代わりに、
- つみたて投資枠:全世界株/S&P500などのインデックスをコアに継続
- 成長投資枠:AIインフラ比率が高めのETFなどを、全体の1〜2割上限で組み込む
- 会社の持株会:優遇があるなら基本ホールド(当サイト方針として持株会は削減対象に含めない)
という形で、「AIに賭ける」ではなく「AIにも少し乗る」程度のポジションにしておくイメージです。
内部リンク:我が家のNISA・iDeCoの具体的な配分は以下の記事で公開中です。
→ 40代サラリーマンのNISAポートフォリオ公開(2025年版)
5-2. 日本株でウォッチしたいのは「地味だけどAIと相性の良い企業」
日本株でウォッチしたいのは、
- AIデータセンター向けの電力・送配電設備に強い企業
- 半導体製造装置、検査装置など「AI半導体工場を支える裏方」
- AIを使うことで、本業の利益率を着実に上げている「地味な優良企業」
一方で、
- 「AI搭載〇〇」などキャッチーなIRだけが先行している会社
- 業績やキャッシュフローが伴っていないのに、PERだけ高い会社
は、40代サラリーマンの資産形成にはあまり向かない印象です。
5-3. 「AIバブルだから」は、投資理由として弱すぎる
最後に、今回のインテル出資ニュースを見て、
- 「AIバブルきた!インテル買えばいい?」
と考えがちですが、「AIバブルだから買う」は投資理由として最も危険な部類です。
むしろ、
- インテルはまだ出遅れ組で、再建には時間がかかる
- ソフトバンクGでさえ、インテル単体に賭けているわけではなく「AIスタック全体」に分散投資している
- 3兆ドル規模の投資ラッシュでも、全員が勝者になるわけではない
という現実の方を直視するのが、40代サラリーマンの資産形成には大事です。
6. まとめ:AIバブルに「乗る」のではなく、「使い倒す」側に
この記事のポイントをまとめると、
- ソフトバンクGのインテル株1.8%取得は、AIインフラ全体への長期的ベットの一部
- AI関連への企業投資は、すでに年間2,000〜2,500億ドル級まで増加している
- ただし、投資に対する利益(収益化)はまだこれからで、勝ち組と負け組の差が大きくなっていく局面
- 40代サラリーマンは、インデックス+インフラ系の一部スパイスくらいでちょうど良い
- AIバブルに賭けるより、AIツールを使って本業年収や副業収入を上げる方が、再現性は高い
AI関連株を追いかけるのは楽しいですが、最終的に家計を守ってくれるのは、
- 毎月の固定費削減
- コツコツ積み立て
- 本業+副業の収入アップ
といった「地味な家計の土台」です。
もし「AI関連に乗り遅れたくない…」と感じているなら、まずはAIを投資の対象ではなく、家計管理や副業に使う道具として取り入れてみるのがおすすめです。
内部リンク(家計の土台づくりにおすすめ):
※本記事は特定の株式・投資信託・ETFの売買を推奨するものではありません。
投資判断は、必ずご自身の責任とご判断で行ってください。


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