日産が追浜工場を閉鎖へ──40代サラリーマンが知るべき“株価と再起”の真実
2025年7月15日、日産自動車は神奈川県横須賀市の追浜工場での車両生産を2027年度末に終了すると正式発表しました。創業の地を離れ、国内工場を5拠点→3拠点(栃木・九州2工場)へ集約する決断は、かつて無い規模のリストラ策「Re:Nissan」の象徴です。
家計・投資の両面で“自動車株”を保有する40代サラリーマン(&そのパートナー)に向け、本記事では経済背景・株価動向・再起の条件を徹底解説します。
H2:日産「追浜工場」閉鎖が象徴するもの
H3:国内再編──栃木・九州3拠点体制へ
- 追浜(稼働率46%)と湘南(32%)を閉鎖し、生産を九州へ集約。固定費を年500億円削減し、国内工場平均稼働率を70%→90%超まで引き上げる狙い。(メルクマール)
- 2,400名の従業員は配置転換・再就職支援を実施するものの、国内での“モノづくりの灯”が消えるインパクトは大きい。(The Sun)
H3:「稼働率46%」の構造赤字
- 追浜の年間生産能力24万台に対し、2024年度の実績は約11万台。稼働率4割では1台あたり固定費が膨らみ“作れば作るほど赤字”という悪循環。
- 家計に置き換えれば「年収500万円なのに家の維持費が300万円」と同じ状態。早期の断捨離は避けられなかったと言える。
H3:なぜ“聖域”を切ったのか
- CEOエスピノーサ氏は「痛みを先取りしなければ成長はない」と説明。追浜には研究施設・専用埠頭が残るため、生産設備売却で得た資金を電動化/SDV開発へ再投資する布石とも読み取れる。
H2:業績悪化の背景と「売れる車がない」構造問題
H3:販売不振の核心
- 世界販売台数は2018年540万台 → 2024年335万台と約4割減。SUV・EVシフトの出遅れが直撃した。
- 販売店の声:「ノート以外の新型車が来ない」──商品力不足は国内だけでなく北米・欧州でも共通課題。
H3:「最終赤字6,709億円」のインパクト
- 2024年度決算で最終損益▲6,709億円の巨額赤字を計上。主因は固定資産減損と構造改革費用だが、それでも営業利益は前年同期比▲87.7%の698億円にとどまる。(bizSPA!)
- 手元現金1.9兆円で“即倒産”の懸念は薄いが、大胆なコスト削減と新車投入が急務。
H3:経営判断の誤算
- e-POWER戦略に経営資源を集中→EV比率の想定外の加速で競合に遅れ。
- 円安メリット(輸出採算)に甘えた結果、北米価格競争で後手。
H2:日産の株価は今後どうなる?投資家視点で分析
H3:直近5年の株価トレンド
| 年 | 高値 | 安値 | コメント |
|---|---|---|---|
| 2021 | 640円 | 450円 | ゴーン体制清算後の期待先行 |
| 2023 | 480円 | 370円 | 半導体不足直撃 |
| 2025 | 488円(1/7) | 299円(7/10) | 工場閉鎖報道で底値更新 |
- 直近7/18終値は305.3円。配当利回り5%前後だが、年初来高値比▲37%の水準。(Yahoo!ファイナンス)
H3:工場閉鎖=利益改善シナリオ
- 年間固定費▲500億円 → 1株利益(EPS)+13円と仮定。PER10倍でも理論株価は約430円へ。
- ただし新車ヒットが前提条件。構造改革のみで株価が長期上昇した例は稀。
H3:時価総額ギャップ
- トヨタ:約45兆円、ホンダ:約6.6兆円、日産:約2.6兆円(7/18時点)。
- ROEベースではトヨタ13%、ホンダ8%、日産はマイナス──ガバナンス改革と収益性回復が不可欠。
H2:SDV時代へのシフトとホンダとの協業
H3:SDV(ソフトウェア定義車両)とは?
- ハードの完成後もOTAアップデートで機能が進化する“走るスマホ”。
- 走行データ×サブスク課金で、車両ライフサイクル全体から収益を得るモデル。
H3:ホンダとの基盤ソフト統合は追い風?
- 2025年7月14日、両社は基盤ソフト共通化で合意。開発費用を半減し、2020年代後半の量産車搭載を目指す。(大分合同新聞)
- 経営統合は頓挫したが、項目別協業で“必要なところだけ組む”現実解。
H3:サブスク型モデルで収益改善
- テスラは年間あたり1台平均250ドルのソフト課金利益を創出。日産が同水準を達成すれば、営業利益率+2ptの試算。
- ただしユーザー体験>価格のバランスが崩れれば逆効果。
H2:日産再起のカギと“株主・従業員・家庭”への影響
H3:ガバナンス不全と退職金6億円
- 退任した内田前社長ほか役員4名への退職金合計6.4億円。
- 社外取締役の監督義務が問われ、「失敗に報いる報酬設計」なしでは投資家の信頼は戻らない。
H3:2万人リストラの生活インパクト
- グローバルで20,000人の雇用削減、うち国内は約3,500人。(The Sun)
- 製造職→年収水準が下がりやすいサービス業へ転職というケースも多く、地域経済・住宅ローンへ波及。
H3:株主にとっての「再起の条件」
- 営業利益率5%(現在0.5%)
- ROE10%(現在▲9%)
- SDV搭載モデルの市場シェア5%以上
これらが3年以内に達成できなければ「設備売却→資産価値の目減り→株価低迷」の悪循環が続く恐れ。
H2:40代サラリーマン家庭が注視すべきポイント
H3:自動車株投資の判断軸
- 製造力・販売力・技術資産を3点チェック。
- 筆者ポートフォリオ:日産1%、トヨタ6%、全世界インデックス70%、現金15%。
H3:自社株・持株会への影響
- 自社株比率が金融資産の10%超ならリスク過多。
- 株価300円→200円へ下落時、比率は14%→19%に跳ね上がるため、定期的なリバランスが必須。
H3:経済再編期の家計防衛
- まず「固定費<手取り50%」を死守(家計簿公開シリーズ参考 → 通信費削減で年間9.1万円節約)。
- インフレヘッジ:金ETF5%+全世界株30%+現金6か月分。
- 余剰資金で自動車株を狙うなら高配当×低PBRの銘柄に限定。
まとめ|閉鎖は“再出発の第一歩”だが、株も家計もポートフォリオ戦略が命
追浜工場閉鎖は「企業規模を身の丈に合わせる」痛みの先取り。
しかし、売れる新車とSDVで稼げる体質に転じなければ株価は再び沈むリスクが高いままです。
行動ポイント
- 投資家は“数字で語る”経営指標(利益率・ROE)を3年スパンでチェック
- 持株会比率のセルフ診断を実施し、過度な依存を回避
- 家計は固定費圧縮+インフレ耐性ポートフォリオで守りを固める
この記事で使用した主な一次情報出典
- 追浜工場閉鎖の概要・従業員数・グローバル7工場閉鎖方針(The Sun, The Sun)
- 追浜稼働率・国内生産再編の詳細(メルクマール)
- 最終赤字6,709億円・決算数値(bizSPA!)
- 株価データ(7/18終値・年初来高安)(Yahoo!ファイナンス)
- ホンダとの基盤ソフト共通化協議(大分合同新聞)
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